日本語センター
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顔が広い人ってどんな人?
2016-08-31 Wed 19:10
イワノワ:先生、会社で「●●さんは顔が広い」と聞きましたけど、
     「顔が広い」人ってどんな人ですか?
私:(ニコニコ笑って)イワノワさんは、どんな人だと思う?
イワノワ:う~ん。そうですね・・・。顔がとても大きい人かな?

日本の会社で働き始めた外国人を教えていると、こんなやりとりをすることが
多くなります。
「慣用句」というと、普段あまり使っていないと思う方もいるかと思います。
しかし、外国人に言わせると、「日本人はよく使っている」のだそうです。

慣用句を学習するのは、上級レベルですので、一般的な日本語テキストや文法書
には出てきません。そのため、日本の職場で初めて聞くという外国人も多いの
です。

「後の祭り」を「打ち上げ」の意味だと思ったり、
「自腹を切る」を「切腹」と勘違いしてしまったり、
何か仕事で悩んだり、苦しんだりしている人が「あ~!!頭が痛い!」と言った
ので、頭痛薬をあげてしまった
など、例はたくさんあります。

意味が分かってしまえば、こういうことは単なる笑い話ですが、外国人は
「??」と戸惑っているのです。

もし、皆さんが、慣用句を聞いて困った顔をしている外国人がいたら、ぜひ、
助けてあげてください。

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自転車は「押す」?「引く」?
2016-08-29 Mon 21:47
自転車に乗らないで、ハンドルに手をかけて歩いていることを皆さんは、
「自転車を押す」と言いますか。それとも、「自転車を引く」と言いますか。

「押す」か、「引く」か。
地方によって、どちらかしか使わないというところもありますが、両方使う
というところもあり、どちらかが間違いというわけではありません。

ただし、「両方使う」をいうところは、「押す」と「引く」の使い分けを
しているようです。

では、「押す」と「引く」。どのように違うのでしょうか。

手元にある辞書をみると、

押す」:向こうへ動かそうと力を加える。(例)荷車を押す。
引く」:前から力を加えて車などを進める。(例)荷車を引く。

とあります。

つまり、
「押す」というのは、物が自分の前にあり、それに後ろから力を加えて動かす
動作、
一方、「引く」というのは、物が自分の後ろにあり、それに前から力を加えて
動かす動作

と言えます。

そうなると、自転車のハンドルに手をかけて歩く状態は・・・。
自転車があるのは、自分の前でも、後ろでもありません。「横」にあります
だから、「押す」のか、「引く」のか?という疑問が出てくるのかも
しれません。

ハンドルと自分の位置関係に注目するなら「押す」 です。
また、前のかごに重い荷物が載っている場合も「押す」を使う傾向があります。

それに対して、自転車の後ろに重い荷物が載っている場合は「押す」ではなく、「引く」 と言いたくなるのではないでしょうか。

学生の頃、教授に「日本は上り坂と下り坂のどちらが多いか?」という問題を
出されたことがあります。答えは、「同じだけある」です。
なぜなら、坂を上から見れば「下り坂」、下から見れば「上り坂」。
どちらの視点で見るかで表現が変わるということです。

自転車を「押す」と「引く」。
これもどちらの視点で見ているのかで、日本人は無意識に使い分けている
のですね。

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「違かった」を聞いたことがありますか?
2016-08-24 Wed 19:37
先日、こんなことがありました。

ビドゥーラさん:(採点済みのテストを持って)
        先生、「違かった」は正しくありませんか?
私:ええ。違いますよ。「違う」は動詞ですから、「違った」が正しいです。
ビドゥーラさん:え~・・・。でも、日本人は「違かった」と言っていますよ。
        私の会社の人も、この前言っていました。
私:う~ん。それは、その人が間違っているんですよ・・・。


皆さん。「違かった」という言い方を聞いたことがありますか?
私は何回か聞いたことがあり、気になっていましたが、外国人から指摘された
のは初めてでした。

文法的に考えれば、「違う」は動詞ですから、「違った」となるはずです。
では、どうして、「違かった」という言い方が出てきたのでしょうか?
自分なりにいろいろ考えてみました。

「違う」の対語である「正しい」の変化に引きずられているのかもしれません。
「正し はい形容詞で、「正しかったと変化します。
それにつられて「違「違かったとなってしまったのかな・・・と。

うーん。でも、「ある」の対語の「ない」は「なかった」になるけど、
「あかった」「ありかった」とかにはならないし・・・。
なぜ、「違う」だけ???
もしかして、「違った」と発音が似ているから、「違かった」も受け入れられた
のでしょうか???

理由は分かりませんが、外国人から「聞いたことがある」と言われるように
なってきたので、使う日本人は増えてきていることは確かなようです。


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「~てくれる」と「~てもらう」の違い
2016-08-22 Mon 18:58
オリンピック、終わってしまいましたね。
朝起きるたびに、「結果はどうなった?」、「何色のメダル?」と楽しい
17日間でした。

そのオリンピックの実況中継で、こんな表現がありました。

アナウンサーA 「う~ん。なかなか点をとらせてくれません。」
アナウンサーB 「う~ん。なかなか点をとらせてもらえません。」

「とらせてくれません」と「とらせてもらえません」。
日本語を勉強する外国人から「先生、どう違いますか?」と質問されそうな
表現です。

この二つはどう違うのでしょうか。

「~てくれません」は「~てくれる」の否定、「~てもらえません」は
「~てもらう」の否定ですから、
「~てくれる」と「~てもらう」の違いを考えてみます。

「~てくれる」と「~てもらう」は、日本語教育では「行為の授受」と言い
ます。つまり、何らかの行為を相手から受け取る際に使う表現です。

例えば、
① 田中さんは私に傘を貸してくれました
② 私は田中さんに傘を貸してもらいました

というように、「田中さん」と「私」の間で「(傘を)貸す」という行為の授受
が行われた時の表現です。

①と②の文では、どちらも「『貸す』という行為をしたのは田中さん」、
「『貸す』という行為を受けたのは私」です。
同じことを表してるようですが、実は違いがあります

まず、表面的なルールとしては、
① 「行為をする人(▲▲)」は 「行為を受ける人(●●)」に ~てくれる。
② 「行為を受ける人(●●)」は 「行為をする人(▲▲)」に ~てもらう。
というように「▲▲」と「●●」の語順が違います

しかし、それだけではありません。
「~てくれる」は、人の行為を受けて、感謝の気持ちを持っている時
使います。
一方、「~てもらう」は、人に行為を頼んで、その行為に感謝の気持ちを
持っている時
に使います。

ですから、急に雨が降って、困っている時、
① 頼んでいないのに、田中さんが傘を私に貸した + 私は「ありがとう」
  と思った ⇒ 貸してくれました
② 私は田中さんに「傘を貸して」と頼んだ + 田中さんが傘を私に貸した 
  + 私は「ありがとう」と思った ⇒ 貸してもらいました
という違いがあるということです。


そう考えると、実況中継も
「点をとらせてくれません」と言うときと、「点をとらせてもらえません」と
言う時では状況やアナウンサーの心情が違うということですね。

「~てくれる」と「~てもらう」。
違いを理解して、使い分けたいですね。
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世界で2番目に競技人口が多いスポーツは?
2016-08-17 Wed 23:24
オリンピック、盛り上がっていますね。
日本語を勉強する外国人たちは、日本と同じように盛り上がっている国の人たち
もいれば、「オリンピック?ふ~ん・・」とあまり関心のない国の人もいます。

その中で、「どうして??」と疑問を投げかけているのが、
インド人のシャマンタさん。
「なぜ、オリンピックにはクリケットがないのか!」と怒り気味です。

シャマンタさんの国のインドでは「クリケット」が人気No1のスポーツ。
インドの男の子の夢は「プロのクリケット選手」なのだそうです。

私はクリケットについて、よく知らないのですが、シャマンタさんに
言わせれば、
「クリケットは世界で2番目に競技人口が多いスポーツ」で、
ワールドカップも行われている」のだそうです。
(ちなみに、1番はサッカーだそうです)

そのクリケットがなぜオリンピックの種目に入っていないのかが納得できない
のだそうで・・・。

でも、シャマンタさんの話をよくよく聞いていると、ワールドカップといっても
10か国で競う大会のようですし、競技人口が多いのは、インドの人口が多い
からではないかしら・・・
という気もします・・・。

シャマンタさん。
いつかクリケットがオリンピック種目になるといいですね。


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あなたの名字は?
2016-08-10 Wed 19:37
日本語教師という職業柄、様々な国の人と出会います。
そこで行われるのが「自己紹介」。

A 「私は田中太郎です。」
B 「私はナルスです。」
A 「ナルスさん。フルネームは?
B 「ナルスです。」
A 「??ナルスはファミリーネームですか?ファーストネームですか?」
B 「ナルスだけです。モンゴルにはファミリーネームはありません。」
A 「え?!そうなの!」

日本人は名前は「姓+名」で構成されていると考えますが、世界には「名字が
ない(もしくは、あっても使わないので、国民に姓」の意識がない)」という
国があります。

モンゴル、インドネシア、ミャンマー、アイスランドなどは名字がありません。

しかし、日本に来て、外国人登録証を作る時、どうしても「姓と名」が必要に
なります。

彼らはどうするか・・・というと、「お父さんの名前」を名字の代わりにする
という国の人が多いです。

例えば、横綱白鳳関の名前は「ムンフバト・ダヴァジャルガル」ですが、これは
「ムンフバト(自分の名前)+ダヴァジャルガル(お父さんの名前)」として
名字の代わりにしています。日本名でいうなれば、「太郎 一郎」といった感じ
でしょうか。

こういう国の場合は、呼び方に気を付けなければなりません。
「ムンフバトさん」であれば、本人を呼んだことになりますが、「ダヴジャル
ガルさん」と言ったら、お父さんを呼んだことになってしまいます。

一方で、「お父さんの名字&お母さんの名字=私の名字」という国もあります。
スペイン語圏とポルトガル語圏です。
これは、日本風に言えば「山田田中 一郎」という感じでしょうか。
更に、彼らの国ではここに洗礼名も加わるので、日本人は「長い名前」と感じ
ます。

今はちょうどオリンピックが開催されています。
競技はもちろん、こういう「名前」にも注目して見てみると、面白いですよ。


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