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責任逃れしたいときは、自動詞を使う?!
2016-10-31 Mon 23:19
先週のブログで、日本人はなぜ「お茶を入れました(他動詞)」ではなく、
「お茶が入りました(自動詞)」と言うのか・・について書きました。
→詳しくはこちら。「お茶が入りました」と「お茶を入れました」

今日も、この「自動詞」と「他動詞」について紹介したいと思います。

先週、日本人は「動作主である自分を言い立てないことを良しとする」価値観
を持っているので、「(私は)お茶を入れました(他動詞)」ではなく、
「お茶が入りました(自動詞)」を使うことで、自分を隠す、ということを
紹介しました。

こう説明すると、自動詞を使って表現することは、謙虚さを表す良い表現の
ように感じますね。
しかし、この「自動詞を使った表現」は使う状況によっては、責任逃れの表現
になってしまいます。

例えば、こんな場面に遭遇したことはありませんか?

子ども:(ガチャーン。コップをテーブルから落として)
    「ママ~!ママ~!コップが壊れたよ~。」
お母さん:「壊れたじゃないでしょ!!!壊したんでしょ!!」

「壊れた」という自動詞を使うことで、結果の方に視点をおき、
「壊した」自分を隠す
という、自動詞の特長を上手く(?)使った言い方です。
もちろん、子どもは「壊れた」と「壊した」の違いを知って、使い分けている
のではないと思いますが、もし、これが大人の会話であれば、「コップが
壊れたよ」なんて言ったら、相手に「責任逃れ」と思われても仕方ありません。

「自動詞」を使って、「謙虚さ、控えめさ」のニュアンスを添えるか、
「責任逃れ」をするか。
その時の自分の心情で日本人は無意識に使い分けているようです。


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インドネシアの柿
2016-10-26 Wed 22:33
秋の果物と言えば、ぶどう、梨、栗などありますが、柿も日本人には欠かせ
ないものです。
しかし、この「柿」。
外国人は「なに?それ?」という反応をする人が多いのです。

そのため、私も「柿=外国(特に、暑い国)にはないもの」と勝手に思っていました。

しかし、なんと!
インドネシアではスーパーで柿が売られているそうなのです。

先日、インドネシア人の学生と駅までの道を歩いていたら、果物屋さんの前で、
「先生!私はこの果物が大好き!日本のはインドネシアのより甘くて、
おいしい!」と柿を指さして言ったのです。

「ええ?!柿がインドネシアにあるの???」と驚いて質問すると、
「はい。ありますよ。1キロ70円ぐらいでスーパーで売っています。
インドネシアの柿は、皮が真っ白。化粧をしているみたいですよ。」
との答え。

柿って、暑い国でもできるの??
皮が真っ白??
1キロ70円なんて、そんなポピュラーな果物なの??
と頭が「???」だらけに。

私の「???」状態を察したのか、インドネシアの柿の写真を見せてくれ
ました。
これです。
↓↓↓
インドネシアの柿

決してかびているわけではありません
これが通常の状態だそうです。

インドネシアに行く機会があったら、ぜひ、探してみてください。


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「お茶が入りました」と「お茶を入れました」
2016-10-25 Tue 21:29
どういうわけか、記事が思うように投稿できず、
一日遅れの「日本人が知らない日本語の仕組み」の更新です。

いよいよ秋も深まり、朝夕肌寒さをおぼえるようになりました。
こんな季節は温かいお茶でも飲みたくなりますね。

さて、皆さん。
そんな時、皆さんは、
「お茶が入りましたよ」
「お茶を入れましたよ」
 

のどちらで他の人たちに声をかけますか。

「お茶が入りましたよ」と言う方が多いのではないでしょうか。

しかし、この文。よく考えると、不思議な文でもあります。
「お茶は自分で茶碗の中に入る」ことはありませんから・・・。

でも、私たち日本人は、「お茶が入りました」という言い方に何ら違和感を
覚えません

むしろ、「お茶を入れましたよ」と言われた方が、妙な感じを抱くかも
しれません。

では、どうして「お茶が入りました」が間違った表現にならないのでしょうか。

この「入る」という動詞は「自動詞」です。
自動詞と言うと、「自らが動く動詞」と思われるかもしれませんが、
日本語の自動詞には「変化の結果を表す」という働きがあります。

例えば、
「私はドアを開けました(他動詞)。」
  →→(その結果)「ドアが開きました(自動詞)。」というように。

ですから、この「お茶が入りました」という表現も、
「私がお茶を入れた(他動詞)
  →→その結果「お茶が入った(自動詞)
という意味であり、決して、お茶が自ら動いて茶碗の中に移動したという
意味ではないのです。

では、どうして「(私は)お茶を入れました」より、「お茶が入りました」
という結果を表す表現の方が好まれるのでしょうか。

実は、日本人は「動作主である自分を言い立てないことを良しとする」価値観
を持っている
と言われています。
それが言葉の面でも表れています。
一番分かりやすいのが、「今度、田中さんと結婚することになりました」
という挨拶でしょうか。
結婚すると決めたのはもちろん自分ですが、「~になりました」という表現を
使うことで、自分を隠しています。

これと同じように、「お茶が入りました」という表現も「~が入る」という
自動詞を使うことで、結果の方に視点をおき、お茶を入れた自分を隠している

のです。
つまり、「お茶を入れたのは自分だ」ということを言い立てない価値観にあった表現なのです。

「お茶が入りました」

特に意識もせず使っている表現ですが、この中に詰まった日本人の価値観を
感じながら、お茶を入れ、誰かに声をかけてみてはいかがでしょうか。

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辞書から分かる日本語の語彙の特長
2016-10-17 Mon 18:26
読書の秋ですね。
皆さんはどんな本を読んでいますか?

「本」と言って良いのかは「?」マークのつくところですが、今日は
「辞書を読む」ことでわかる「日本人の知らない日本語の仕組み」を
ご紹介したいと思います。

皆さんのお手元にある国語辞書は、言葉の意味や使い方を知りたい、
確認したいときに使われることが多いかと思います。
しかし、ちょっと見方を変えると、日本語の特長が分かる面白い書籍です。

では、どう見るのかというと「日本語は何行の言葉の数が多いのか」という
視点です。

辞書の側面(辞書を引くときに見る背表紙の反対側です)を見てください。
行ごとに灰色などで色を付けて分類されていると思います。

そうすると、あることに気づきます。

それは、
「日本語はア行からサ行までの言葉のページが多い
ということと、
ヤ行以下の言葉のページは少ない
ということです。

ちなみに、私の手元にある明鏡国語辞典は、語彙の総ページ1784ページの
963ページまで、つまり全体の半分以上が「ア行~サ行」の言葉で占められて
います

一方、ヤ行以下の語彙のページはたった137ページ。全体の約8%です。

更に、面白いのは、「ヤ行~ワ行」のなかでもラ行の語彙は漢語と外来語
ばかりで、和語はほとんどありません

つまり、昔の日本語は「ラ行の音で始まる語彙はほとんどなかった」ということが分かります。

辞書もこういった見方をすると、日本語の特長が分かる面白い「読み物」に
なります。

秋の夜長。
皆さんのお手元にある辞書を「読んで」みてはいかがでしょうか。


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外国人登録者数、過去最高を更新!
2016-10-12 Wed 18:14
先月末、法務省から最新の外国人登録者数が発表されました。

それによると、平成28年6月末現在、日本に住む外国人は、
230万7千388人となり、過去最高を更新しました。

この数、実は、平成27年末と比べて、約7万5千人も増えているのです。
凄いですね!たった半年で、7万人以上も増えているのです!!
このままいくと、年間の増加数も、昨年の+11万人を超えそうですね。

更に、ある特定の都市で増えたのではなく、全国47都道府県すべてで増加
しているのです。

そして、今、日本に住んでいる外国人の皆さんは、どの国から来たのか?
ですが、驚くことなかれ、なんと!
世界194か国から日本に来たんです!!!!
(ちなみに、世界の国の数は195か国です)

これだけの色々な国の人が日本に集まり、生活している。
当然、彼らは「日本語」が必要になります。

「日本語教育」とか、「国際交流」、「異文化理解」は、自分とは関係ない話
ではなく、手を伸ばせば、すぐそこにある話になっているのではないでしょ
うか。



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「本だぜ」、「読むぜ」、「おもしろいぜ」、「好きだぜ」
2016-10-05 Wed 23:28
「本です」、「読みます」、「おもしろいです」、「好きです」・・・。
いわゆる「です・ます」の文で日本語の勉強を始めた外国人も、初級の半ばで
「です・ます」ではない常体の言い方を勉強します。

つまり、
「本です」は「本だ」、
「読みます」は「読む」、
「おもしろいです」は「おもしろい」、
「好きです」は「好きだ」、
というように常体に変えていきます。

その勉強を始めたアレックスさん。
日本のアニメの見すぎなのか、なぜか文末に「ぜ」を加えてしまいます

「これは本だ。」、「私は本を読む。」、「この本はおもしろい。」、
「私はこの本が好きだ。」というように・・・。

「ぜ」は必要ないことを注意した直後は直るのですが、しばらくすると「+ぜ」
の言い方に。

なんだか、お笑い芸人のスギちゃんが教室にいるようです。


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